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ラ・ベカス (La Becasse) 
住所 大阪市中央区高麗橋4-6-2 銀泉横堀ビル1F  map
電話 06-4707-0070 
営業

12:00~14:00 18:00~21:30(要予約)

休業日 日曜
価格 ランチコース 4,620円(税・サ込み)、他にアラカルト料理もあり
感想
あちこちで絶賛されているフランス料理店。隅々までオーナーの美意識が貫かれている店。でも、決して堅苦しくなく、料理を楽しめるすばらしい店です。

オーナーの美意識は、もちろん料理に最もよく表れています。私が言うのもおこがましいですが、このオーナーシェフ、とにかく料理が上手。一見するとオーソドックスでシンプルな料理なのですが、その組み合わせのセンスが素晴らしい。それは、有能な音楽家のオーケストラ曲にたとえることができるかもしれません。個々に独立した異なる音色を出す楽器。それらは単体でも十分美しい音色です。でも、それが組み合わされたとき、単体では得られない美しいハーモニーが生まれます。ラ・ベカスの一皿は、異なる味付けで調理された様々な食材で構成されています。その一つ一つが単品としても十分おいしい。その上に、それらが混ざり合いソースと絡まりあったとき、新しい美味しさが生まれてくるのです。組み合わせの微妙な違いによって、一口ごとに新しい発見と喜びが得られます。料理が組み合わさったときどのような響きを生み出すか、そのイマジネーションの豊かさとそれを支える料理技術には、感服するしかありません。

店舗。余分な装飾を排したモダンでスタイリッシュな内装は、客を非日常へといざないます。厳選された絵画や調度品が、その非日常感をさらに演出しています。バーカウンターのあるウェイティングルームやレストルームにいたるまで隙がなく、店主の美意識が貫かれています。

サービス。こういう店にありがちな高飛車感がありません。意外なほどフレンドリー。サービススタッフは、入店時にさりげなくお天気の話をしたり、サーブ中にちょっとした冗談を言ったりして、客の気持をリラックスさせようと努めています。この店に漂う、高級フランス料理店でありながら堅苦しさを感じさせない居心地の良さは、サービススタッフの貢献によるところが大きいでしょう。私が調度品や絵画に興味を持ったら気さくに説明してくれて、そんなところも、とても印象がよかったです。
ただ、唯一残念だった点は、店内がすいていたにもかかわらず、客が隣あうような配席を実施していること。テーブルウォッチングの観点から言えば、客が店の一隅に固まっていた方が効率的であることは理解できます。でもせっかく広々とした店舗なのですから、すいているときくらい、テーブルをひとつ飛はしに配席するくらいのゆとりがあってもよいのではないかな、と思いました(これは客のわがままかな?)。
ただこの店には、そうしたサービスへの小さな不満も吹き飛ばす料理の力があります。それがやはりこの店の強みなのだと思います。

少々お値段は張りますが、それだけの価値のあるレストラン。特にランチコースのコストパフォーマンスは素晴らしい。
ご家族の記念日に、特別な日に、おすすめします。

★★★★★                      (Nov.,2006)

前菜:ハマチのサラダ仕立て。海老・イクラなどを添えて。4種類のソース(山羊のヨーグルトのソース・赤ピーマンソース・バジルソース・ハーブソース)で 魚料理:明石産鱸のカマのポワレ 
つぶ貝と野菜をベースにしたソ-ス
付け合せにズッキーニソテーと
ナスとバジルのピューレ、桜海老を散らして
肉料理:鴨胸肉のソテー
 鴨の旨みを凝縮したソースと木苺のソース
(1.5人前=同行者の食べる分を若干減らし、こちらに多めにサーブしてもらうよう頼んで仕立ててもらいました)
デザート:メロンのスープ
蜂蜜フレーバーのアイス添え
デザート:バニラのクレームブリュレ 紅茶(ジノリのアンティーク食器)
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